「[新版]問題解決の実学」
問題解決のアプローチを学ぶための本は多く存在しているが、この本はおすすめ。
書籍の各所に散りばめられている著者の日本企業に対する問題意識からは、
実情を正確に把握し、本質を捉えられていることが感じられる。
(自分が日系メーカーで働いていて感じることとかなりマッチしている)
そして、紹介されているアプローチは、
おそらく著者自身が実践の積み重ねによってその有用性を検証してきたと思われ、
いずれも具体的で分かり易く解説されている。
同著書の「はじめての問題解決トレーニング」も合わせて読めば、
問題解決のための具体的アプローチをより深く知ることができるだろう。
(更に、ビジネス・ブレークスルー大学の問題解決必須スキルコースを
合わせて受講することもおすすめしたかったのだが、残念ながらこちらは、
著者のBBT大学退職に伴い提供中止になってしまった)
重要な注意点は、著書も繰り返し述べているが、
問題解決は知識やスキルではなく考え方・生き方であり、
繰り返し実践で使うことによってしか身につかない、ということ。
これはまさにその通りで、スポーツの比喩で考えるのが分かり易いと思う。
いくら野球を本で学んだり観戦したりしても、
練習しなければ上手にはならない、というやつだ。
自分自身も、問題解決の本を何冊読み漁ったか分からないが、
一向に身につかなかったわけで、実践しながら身につける必要があることは強く実感している。
なお、この本を読んで感じた印象の一つは、
一冊にかなりの内容が詰め込まれているということ。
実践練習を積み重ねつつ、何度も繰り返し読み返すべき本だと思った。
はじめての問題解決力トレーニング―――図を描けば本当の問題点が発見できる
- 作者: 斎藤顕一,竹内さと子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/05/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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